東京モスク・金曜礼拝のホトゥバ

 

 

 
FRIDAY KHUTBA OF TOKYO CAMII
2004年10月29日
テーマ:私たちの周囲の奇跡

ムスリムの皆様、
崇高なるアッラーは人間を創造され、そしてしもべとして服従することを求められます。ただ、人は、この世への過度の傾斜、無知、そしていろいろな理由をこじつけたりして、時としてアッラーを忘れ、その結びつきを絶つことをしてきました。本来の性質としてもつ、信じる心、庇護を求める心といったものは、自分たちでアッラーの位置にすえた神々によって満たしたのでした。偉大なるアッラーは、このような状態において、忠告の為、預言者たちを遣わされました。

この預言者たちの一部には、啓典が下されました。また一部は、その民の状況に応じた奇跡を行ないました。私たちの預言者の最大の奇跡は、クルアーンです。アッラーは、この件について、雌牛章第23節で次のように仰せられておられます。「もしあなたがたが、わがしもべ(ムハンマド)に下した啓示を疑うならば、それに類する1章〔スーラ〕でも作ってみなさい。もしあなたがたが正しければ、アッラー以外のあなたがたの証人を呼んでみなさい。」

ご存知のように、奇跡とは、不可思議で、同じことをやろうと思っても不可能な出来事のことです。この観点からも、クルアーンは、最後の審判の日まで、奇跡であり続けるのです。クルアーンが書物として奇跡であると同時に、人々が熟考することによって気づくことの出来る奇跡も、無数にあります。家畜章第76〜79節において、

「夜(の暗闇)がかれを覆う時、かれは一つの星を見た。かれは言った。
『これがわたしの主です。』
だが星が沈むと、かれは言った。
『わたしは沈むものを好みません。』
次いでかれは月が昇るのを見て、言った。
『これがわたしの主です。』
だがそれが沈むと、かれは言った。
『わたしの主がわたしを導かれなかったら、わたしはきっと迷った民の仲間になったでしょう。』
次いでかれは太陽が昇るのを見て、言った。
『これがわたしの主です。これは偉大です。』
だがそれが沈むと、かれは言った。
『わたしの人びとよ、わたしはあなたがたが、崇拝する者と絶縁します。わたしは天と地を創られた方にわたしの顔を向けて、純正に信仰します。わたしは多神教徒の仲間ではない。』」と説明されています。

親愛なるムスリムの皆様。
宇宙の世界の作用は、人の力を超越したものです。地球が自転しつつ、太陽の周りで公転を行なっていること、北極星が常に北に位置していること、風や季節の存在、果実がそれぞれ異なった風味を持っていること、これらの一つ一つが、それぞれ奇跡ではなければ何だというのでしょうか。

蜂が、嫌がることなく蜜を集めること、アヒルの子が卵からかえるとすぐ、泳げること、牛が嫌がることなく乳を与えること、など、何千種もの動物たちが、何の教育を受けることもなく、それぞれの任務を最良の形で果たしていることは、アッラーの奇跡でなくて何でしょうか。

クルアーンにおいても、この世界のこの無数の奇跡に注意を向けるよう示されています。そのうちの一つを例としてここで紹介し、本日のフトバを終えたいと思います。雌牛章第163節で次のように仰せられておられます。
「本当に天と地の創造、昼夜の交替、人を益するものを運んで海原をゆく船の中に、またアッラーが天から降らせて死んだ大地を甦らせ、生きとし生けるものを地上に広く散らばせる雨の中に、また風向きの変換、果ては天地の間にあって奉仕する雲の中に、理解ある者への(アッラーの)印がある。」

アッラーが私たちを、この章句で現されているようなことを理解し、この世界のあり方からメッセージを読み取れるような人に私たちをしてくださいますように。

 

 

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