東京モスク・金曜礼拝のホトゥバ

 

 

 
FRIDAY KHUTBA OF TOKYO CAMII
 
2004年4月30日
テーマ:預言者ムハンマドとマウリド(聖誕祭)

ムスリムの皆様。

アッラーは、優れた特性と共に創造された人間たちの、その創造の意図を、カーフ章第7節および大権章第2節において次のように仰せられておられます。


「また、われは大地をうち広げ、その上に山々を据え、様々の種類の美しい(草木)を、生い茂らせる。」
「(かれは)死と生を創られた方である。それは、あなたがたの中誰の行いが優れているのかを試みられるためで、かれは偉力ならびなく寛容であられる。」


ムスリムの皆様。

人がその生において善行を施し、アッラーのご承認を得、試練に成功をおさめることなどは、ただ、導き、教え、責任を解き明かす導き者によって可能となるのです。だから、限りない慈しみの持ち主であられるアッラーは、真実を解き明かすべく無数の預言者たちを遣わされたのです。


しかし、一部の社会は彼らに遣わされた預言者に反抗し、信じず、暴力すら振るったのでした。結果アッラーの懲罰を受け、滅亡したのです。クルアーンではヌーフ、サーリフ、そしてルーツの各預言者の一族が滅亡したことを伝えています。
    

ムスリムの皆様。

14世紀前、預言者たちがそれまでにもたらした事項に価値が見出されなくなり、その結果人々は信仰や徳の崩壊の中にありました。人間としての価値を失い、愛情や尊敬の念は忘れ去られ、貧者や困窮者はひどい待遇を受けていました。あらゆる悪事がはびこり、憎悪や報復といったものに重きが置かれていたのでした。


そして、このような状態の時、571年の、イスラーム暦ではラビーウルアウフル月の第12日、西暦では4月の第20日の月曜日の明け方、マッカにおいてこの世界の王、人類への恵みであられる聖ムハンマド(かれの上に平安あれ)がお生まれになったのでした。これによってこの世界は全く異なるものとなり、人類の闇に包まれた地平線に幸福の太陽が昇ったのでした。


聖ムハンマドは、ご自身より前に遣わされた預言者たちと同様、アッラーの命令により、人々をアッラーに対する、
そしてその周囲や自らの我欲に対する責任を教え、またそれを実行されることによって常に模範となられました。これによって人々は平安を見出し、安堵したのです。


ムスリムの皆様。

周知のように、アッラーの使徒の聖なる誕生日は、毎年聖誕祭(マウリード・ン・ナビー)として祝われます。そしてそれは祝われるべきものです。ただ、この想起の真の目的は預言者ムハンマド(かれの上に平安あれ)の普遍的な預言者性、聖クルアーンに依拠する優れた徳と性質、人間としての愛情といつくしみ、勇敢さ、気前のよさ、つまり人々に示されたその尊さを想起することなのです。


なぜなら、残念なことに、人に与えられる価値は物質的なものに与えられる価値よりも少なくなっており、個人的、集団的利益の為に不当な戦争が行なわれ、苦しみや涙が尽きることもなく、テクノロジーが人類の為にならない方向で利用されているといった事項は、私たちのこの時代が聖ムハンマド(かれの上に平安あれ)がもたらされた人類共通の価値から遠ざかり、逸脱していることを示すものであるからです。


ムスリムの皆様。

世界の王であられる聖ムハンマド(かれの上に平安あれ)が14世紀前にもたらされ人々に示された貴重な事項を私たちは本当に必要としています。人として、これらをもう一度取り入れ、重きを置き、実行していった時、平安が訪れ、涙が乾き、そして私たちもアッラーの愛情を得ることが出来るでしょう。イムラーン家章第31節においては、以下のように仰せられているのです。


「言ってやるがいい。『あなたがたがもしアッラーを敬愛するならば、わたしに従え。そうすればアッラーもあなたがたを愛でられ、あなたがたの罪を赦される。アッラーは寛容にして慈悲深くあられる。』」


明日の晩祝うであろう聖誕祭を祝福し、アッラーに平安や幸福、人類の平和を願います。明日、マグリブの礼拝の後に計画されている聖誕祭のプログラムに皆様をご招待します。お待ちしております。

 

 

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