聖クルアーンと科学

 

 蜂蜜(アン・ナフル)章について

 
章の説明: 本章名は,第68節に本能的衝動で専かれる,蜜蜂につき記されるにちなみ名付けられる。蜜蜂は人の病弱をいやす蜜を集めてくる。同様に聖預言者ならびに啓典クルアーンは,人間の精神的な病を治療する。本章の啓示は年代は終章から3節を除き,マッカ時代の後期のものである。本章の主題は,先のアリフ・ラーム・ラーで始まる諸章のそれの延長で,補足的に自然の理法の立場から,人間に対するアッラーの配慮や啓示と信者との関係が,人間とその生活の面から強調して表わされている。


(またあなたの主は,蜜蜂に啓示した。「丘や樹木の上に作った屋根の中に巣を営み,(地上の)各種の果実を吸い,あなたの主の道に,障碍なく(従順に)働きなさい。」それらは,腹の中から種々異った色合いの飲料を出し,それには人間を(癒)すものがある。本当にこの中には,反省する者への一つの印がある。(68-69)


蜂蜜がどれほど重要な食物であるかをご存知だろうか。それはアッラーが極小な昆虫を通して人間にもたらされるもの。


蜂蜜にはブドウ糖、果糖といった糖分を始めとして、マグネシウムやカリウム、カルシウム、塩化ナトリウム、硫黄、鉄、リン酸塩といったミネラル分も含まれる。


また、ビタミンB1、B2、C、B6、B5、B3も含まれ、その含有率は、花蜜や花粉の質によって変化する。それ以外にも、銅やヨード、亜鉛も微量ながら含まれている。また、多種のホルモンも蜂蜜の中には存在する。


アッラーがクルアーンの中で述べているように、蜂蜜は「人間に対する癒し」である。これは1993年月20〜26日間、中国にて開催された世界養蜂会議に参加した科学者の間でも確認されているところである。会議中、蜂蜜の派生物による治療が話し合われた。特に米国人科学者達は、蜂蜜、ロイヤルゼリー、花粉、プロポリス(蜜蜂が樹木の花及び樹皮の物質に分泌物を混ぜ、つくりだしているやに状のもの)の病気治癒効果について発表した。ルーマニアからの医師は白内障患者に対して蜂蜜を処方し、2094名の患者の内、2002名が完治したことに言及した。また、ポーランドからの医師たちからも、痔や皮膚病、婦人病や、その他軽い体調不良など、多くの病気に対して、プロポリスは治癒効果を発揮することを発表した。


今日、科学技術の発達した国々では、養蜂や蜜蜂関連製品に関する研究に、新しい道が開かれつつある。上述の他、下記にも蜂蜜の恩恵について述べたい。


消化されやすい: 蜂蜜に含まれる糖分子は、その他糖分(果糖やブドウ糖など)に変質されるため、どんなに敏感な胃の持ち主でも、その高濃度の酸にも関わらず、容易に消化できる。また、腎臓や腸などの活動も促進する効果がある。


低カロリ: 同量の砂糖と比較すると、40%もカロリーが低いことも蜂蜜の優れた点である。身体に多大なエネルギーを供給するにも関わらず、体重増加の心配もない。


血液を通じてすばやく拡散される: 軟水が伴った場合、たったの7分で蜂蜜は血流に拡散される。最も多く糖質を消費することで知られる脳の働きをもその遊離した糖分子は活性化させる。


血液生成を助ける: 蜂蜜は血液生成のために体が必要とするエネルギーの主要部分を提供する。加えて血液の清浄化も促進する。また血液循環を調節したり、促進したりすることにも大いに影響する。その他にも、毛細血管と関連した問題や、動脈硬化症に対しても予防効果を発揮する。


バクテリアをよせつけない: この蜂蜜の殺菌性は「抑制効果」と名づけられている。種々の実験の結果、水で希釈した場合、蜂蜜の持つ殺菌効果は2倍に促進されることが明らかになっている。集団の中で新しく生まれた蜂に対して、その監督責任を担う蜂が、希釈された蜂蜜を与え、育成することは、非常に興味深い事実である。あたかも蜜蜂自身も、蜂蜜の持つこの特性を認識しているかのようである。


ロイヤルゼリ: ロイヤルゼリーは巣内で働き蜂によって生成される物質である。この滋養に満ちた物質の中には、糖質、たんぱく質、脂質の他に、多くのビタミンが含まれている。組織欠陥や虚弱体質によって引き起こされる種々の問題に対処するために使われる。


蜂蜜とは、蜜蜂が必要とする量より、はるかに多量に生産されるものであり、人間のために生成されているものであることは明らかである。また蜜蜂が、これ程までの驚愕すべき務めを彼ら自身の為だけに果たしているとは、考え難いのである。

 

 

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