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砂漠の町メッカに生まれたイスラームは、その出発点から、人類に普遍の宗教として自らを規定し、唯一神への絶対的な帰依を基調として、世界宗教のひとつへと発展していった。しかしまた、今日13
億を数えるにいたったイスラームの信徒が、さまざまな時代のさまざまな地域の暮らしのなかで、それぞれに似つかわしいイスラームを編み出してきたというのも、また事実である。世界に対する総合的な理解
の一環として、イスラームの教えはどのような自然観と社会観を語っているのか、そしてその教えは現実の人々の暮らしにどのような色合いを与えているかを論ずることで、「唯一なる神」と「多様なる世界」の関わりについて考える。
ムスリム(イスラームの信徒)には信仰上の色々な規則、戒律が義務として果せられておりますが、これは預言者ムハンマドにアッラーから啓示された経典クルアーン(コーラン)の教えに従って自発的に行われるもので、他の宗教に見られるような、神父、司教、宣教師あるいは僧侶というような宗教上の支配者によって強制されるものではありません。従ってイスラームに増職というものがなく、すべての信者は神の前に平等であり、そこには老若、男女、貧富、皮膚の色などの一切の差別がなく、信徒のすべては兄弟姉妹として、信頼と互助の精神によって結ばれる、人間性に徹した宗教であります。
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